ラズベリーな恋模様(A・T)
年下だから、嫌い。
年上だから、不安。
でも、それって結局の所、お互いを心から信じられていないから思っちゃうんだよね。
年なんて、関係ないんだよね。
「ねえ、ルリちゃん」
「ん?何?」
「好きだよ」
「ほえっ!?」
渉くんは突然告白した後、あたしに抱きついた。
「ちょい、やめっ…」
「……大好き」
「……っ!!」
あたしは、渉くんの胸を押し返している手を引っ込めた。
そして、微笑む。
やっぱり、あたし達にはこのくらいが丁度いい。
“ルリちゃん”って呼ばれることも。
毎日付きまとわれることも。
生意気言い合って喧嘩することも。
好きっていきなり言われることも。
それが、“あたし達”なんだから。
年下は嫌いなの。
だけど、君は、大好きなの。
【脱☆年下系男子】