私の彼氏は超肉食系
「私は各方面にお詫び行脚に向かわなくてはならないの。そうしないとおマンマの食い上げになってしまうのよ。週刊誌の記事にならなかったらでかまわないから、あの子を引き取ってくださらない? 当面の生活費は保証するわ。医者の卵の貴女だったら、矯正はお手の物よね。どんなふうにしてくれても構わないわよ。」

ここはひとつ手を貸しておけば少しは将来安心できるかもしれない。

「ひとつだけ条件があります。何処かの大学病院にコネはないでしょうか? 私が臨床研修医になる際に紹介状を書いて欲しいのです。」

泌尿器科医としてエリートコースに乗れたとしても先のことはわからない。

こちらも太いコネを持っておけば、彼ひとりくらい養うのは容易いに違いない。

「・・・あるわ。私のファンクラブの会長が確か医大の学長をやっていたはずよ。その方を紹介することはできるけど。どう?」

一瞬考え込んだがすぐに返答があったところをみるとこの程度は織り込み済みだったらしい。

本当は大学病院の院長がいいのだけれど学長でも十分よね。
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