私の彼氏は超肉食系

瓢箪からボタモチ

「お父さん。何処行くの!」

一瞬の硬直から解けた『お菓子屋』さんが回れ右をする。

何か後ろ暗いことがあるらしい。

あきえちゃんの叫びに足が止まり、振り返った『お菓子屋』さんは凄く情けない顔をしていた。

「大丈夫。責めない・・・よ。」

『お菓子屋』さんに歩み寄り抱き締める。

何処に行くつもりなんだろうね。このひと。

「『れいな』・・・お姉さま。どうして?」

「あきえちゃん。私がいいって言うまで『お菓子屋』さんに何も言わないでね。男の人はナイーブなの。自分の大切な人の言葉は必要以上にキズついてしまうのよ。」

「・・・うん。分かった。」

「ほら『マキ』さんもおいで。」

私が手をさしのばすと彼女はおずおずと手を繋いできた。

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