毒舌プリンスの甘いささやき【完結】
まさかこんな失態を
光君が見ているとは思ってなくて。

三ツ矢君が急いでハンカチを出して、私の涙を拭いてくれたところとか
もらったメモを握りしめたところとか
全部光君が見ていたことなんて知るハズがなくて。

だから光君も
私が光君のことを想って泣いたことも
わかるハズはなく。

あたふたする三ツ矢君と
ボロ泣きの私と
私たちを 睨み付けるように見ている光君を



リカコだけが
見ていた。

< 121 / 199 >

この作品をシェア

pagetop