全てをこの風に乗せて
赤色の紙飛行機
小中高大と付属のある私立の学園。

その近くにある公園で、

その高等部の生徒と思われる男子生徒が

頭を抱えていた。


「ぁぁあああ」


唸っていた。



「ぁぁ…」


親になんて言い訳しよう。

受験生で塾まで通わしてもらってるのに。

なんで赤点なんだよ~


その手には、








高木(たかぎ)龍太(りょうた) 23点











と書かれた数学のテスト用紙があった。




夕方の公園は人が少ないとはいえど、

その姿は異質で目立っていた。



「ママぁ、あたま、いたそ?」

通りすがりの園児に指を指され、

「見なかったことにするのよ」

と変質者扱いを受けていた。
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