私限定の甘さ

「俺、君のことが好きなんだ」

…は?

余裕そうな顔をしていう光。

「悪いけど…今は誰とも付き合う気がないから…」

「ごめん」と謝って、私は次こそ帰ろうとした。

「待って」

でも、光に手を掴まれた。

…しつこい。

「私、今は愛のことで頭がいっぱいなの。
だから、誰かと付き合うとかないから。」

「今はそれでもいい。だから、俺のこと少しずつ知ってから返事を決めてほしい。」

…そんな真剣な顔されたら、少し断りにくい。

「…分かった。」

光は、嬉しくて仕方がないというふうに笑った。

「ありがとう!!
引き止めてごめんね?また明日。」

そう言って光は去っていった。

…やっと帰れる。
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