明日になればきっと
スキ度2

実行委員

「奏斗せんぱーーい!!!」
「……」
久しぶりに会ったのに無視!!
今日は2年生が修学旅行から帰ってくる日。
1番初めの休み時間、あまり時間は無いけど我慢できずに会いに来てしまった!
案の定無視だけど、でも久しぶりに会ったんだからとりあえず言いたい
「奏斗先輩大好き!」
「…。」
「奏斗先輩!無視しないでくださいよぉ!」
「うるさい。」
ですよね。
でもいいの!聞いて欲しいだけだから
うるさいって、言われても久しぶりに声が聞けてトクンと胸がはねる。
「あのさ」
「え?!…はい!?」
「おみや…「仁奈!」」
奏斗先輩が何かを話し始めたのをさえぎって急に名前を呼ばれる。
「琉翔くん!?」
何でここに!?
てか、昨日まで春川って呼んでたよね!?
「探したよ!宇都宮に聞いたらここだって言うから、…実行委員の話があるから休み時間は教室にいろよっー!」
っと、ニコッと笑う。
「ごめんね!すぐ戻る!」
本当はわかってたんだけど、やっぱりどうしてもすぐに会いたかったんだよね。
心の中で琉翔くんごめんっと謝る
「奏斗先輩!また来ますね!…あ、さっきの話って、、」
「……別にいい」
ええええ!気になる!とっても!
だけど、琉翔くんに迷惑かけちゃうから戻らないと
「またすぐ来ますから!!聞かせてくださいね」
本当は今すぐ聞きたいけど!!貴重な奏斗先輩からの話!
「失礼します。」
琉翔くんがペコッと奏斗先輩挨拶をする
「行くよ!」
そう言って私の手を握って小走りで連れてかれる
これって、手繋いでる!?!?
「バーカ…」
そう呟いた奏斗先輩の声は私には届かなかった。
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