黒い怪物くん




校舎を出ると、ふと1階にある手芸部の部室が目に入った。




小鳥…まだ部活の時間か。



烏山も、手芸部に入ったって事は二人っきりであそこにいるって事だよな。



よく考えたら、もうそこからして後から出て来た烏山に先越されてんのな…。



俺が出来ないような事を簡単に出来る烏山が羨ましくて溜息が出た。



とりあえず、もうすぐで部活終わるだろうし、二人で帰るのくらいは阻止しておこう……。



俺は窓の外から二人に声を掛けようと、部室の窓から中を覗き込んだ。






すると……





小鳥と烏山が……




手を握り合って、唇を重ねる直前だった。



その光景を見た瞬間に、俺はその場にしゃがみ込んでいた。




嘘だろ……?




あの二人もう付き合って……



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