黒い怪物くん




それから、二週間程経ったある日の昼休みの事だ。



昼食後、治樹の教室から戻るといつもの様に小鳥と彩美がいる席に直進した。


「お!タカヤンおかえりー!それじゃあ、私は彼氏といちゃいちゃタイムに行ってこよう~」


彩美はそう言って、さっさと教室を出て行った。



いつもの事だけど、小鳥と二人になると未だに緊張する。



そろそろ…小鳥との関係を進めないと、また小鳥の事を狙う男が現れたら…。



しかし、焦るとまたヘマしそうだ。



「あの……鷹哉ぁ…」

「…あ!?」

「今日バイトだったっけ?」

「いや…ないけど…」

「えーっと……来月公開するアクション映画鷹哉観たいって言ってたよね?」


CMでかなり宣伝してるアクション映画の事か…あの映画は正に公開したら観に行こうと思っていた映画だった。



「あー…そういえばそんな話した事あったな」

「あの映画の試写会ママが当てたの!ママが行かれなくて…その…一緒に…」

「行くに決まってんだろ!すげぇな…小鳥の母ちゃんにお礼言っておいて」



小鳥が最後まで言い終わる前に答えた。



「うんっ!」



試写会自体嬉しいけど……まさかのこれはデート……じゃないか?
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