最初で最後のプロポーズ
不安と戸惑い



家に着いてから色々考えた



不安と恐怖とかよくわからなくなって

勝手に涙が出てきた



どうしよ…

でも…彪雅とアタシの赤ちゃん…

アタシはこの子を産みたい…

でも、彪雅は?…

今の状況で…

育てていける?…

彪雅はなんて言うかな…

産んでもいいって言ってくれるかな…

でも、もしおろせって言われたら…

彪雅には言えない…こわい…


色んな事を考えた。









こんな日に限って彪雅が帰ってきた




「ただいま…」

「お、おかえりなさい!」



涙を拭いてエコー写真を

タンスの引き出しに隠した





「3日ぶりだね…帰ってきたの」



「知らね…風呂入ってくる…」



「うん…」




そう言って風呂場に向う彪雅が

急に振り返ってこっちを見て近付いてきた





「お前 なんで泣いてたの?」


「え……」


「目腫れちゃってるじゃん…」





いつぶりだろう…

こんなに優しく言われたの…

彪雅…アタシの事ちゃんと

見てくれてたんだ…

それだけでなんか嬉しかった




…ハッ!!!

そうだ…アタシ彪雅に言わなきゃ……







「彪雅…?あのね…」


「・・・・?」


「アタシね…妊娠したの…今6週目だって」


「は!?」


「アタシはね、彪雅の子供産みたい!」






彪雅は驚いた顔のまま

固まってこっちを見ている




引き出しからエコー写真を取り出して

彪雅に渡した



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