最初で最後のプロポーズ



その女は、アタシを見るなり

その客を用済みとばかりに店の中へ

引っ張り入れた。




「……細いなぁ…誰だろ…この人」



そう思った時





今度は彪雅とその女が喧嘩を始めた





「マヤ何がしてぇんだよ!!」



「彪雅が悪いんでしょ!!こんな女と!」



「お前にはもう関係ねぇだろ!!」






え…彪雅の知り合い……?





…………なんか辛い。

マヤ……名前で呼ぶような関係なんだ…

こんな女と…って…

…彪雅とこの人…どんな関係なの…





見ていられなくなって

アタシは彪雅の腕を引っ張った




「彪雅…行こうよ…」




彪雅が一瞬ビックリした顔をしてから

悲しい顔をした。





多分、アタシは泣いてた…

泣くつもり何て無いのに

何か辛くて

涙が止まらなくて何か悔しかった





帰り際にマヤって人に

小さい声で「キモいブス」そう言われた。

一生懸命 聞こえないふりをした。

そうしなきゃ また泣きそうだった。



でも、マヤは凄く悔しそうな

寂しそうな顔をしてた。






その日は、彪雅にマヤって人の事は何も聞けなかった。




受け止めれる自信がなかった……




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