今、君に伝えたい

記憶の破片

*花音side





目の前に、怒った顔をしたお父さんがいた。






何言っているのか、音は聞こえていないけれど






表情と口の動きからして、私にお説教をしているのかな?






なんでかよくわからないけど、近くにあったスマホとイヤホンを持って私は部屋を飛び出した。






「___待ちなさい!!」







「___花音!」







お父さんとお母さんが叫んでいる。






少し音が聞こえにくい。







こう…なんだろう……水中にいて、水上から何かを言われてるような、そんな感じ。







私は家を飛び出し、暗闇へと飛び出した。







とにかく訳も分からず走って、走って。







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