今、君に伝えたい
「いってきます!」




ドアを勢いよく開けた瞬間、冷たい風が押し寄せてきた。




「さむっ」




こんな寒いのにあいつは制服だけで…






俺は走り出した。




花音はスマホを持っているのか??






窓からはスマホが見えなかった。







きっと勢いよく出てきたから、持っていないはず。




そうなったら、手探りで探すしかない。





暗く寒い夜道を走る。




走るたびに白い息がもくもくと出てきた。




花音……出てきてくれ……




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