Life
〓絢美のオメデタ〓
「行ってきます。」
「行ってらっしゃい。」


4月、祐貴が正社員として働き始める。
仕事は、普段亜希とあつきは現場でいるので、あつきの妻、史奈と、1才の阿由葉がいる。麻友美と悠太の息子、悠真もいる。

「悠真。」

祐貴は抱いている。史奈は、

「祐貴君達はまだ?」
「お義姉さん…。」
「あそこまでラブ×2だったら言ってる間にオメデタの話が聞こえて来るわ。」
「…どうしたら、赤ちゃんができますか?」
「そうねぇ。コウノトリさんのご機嫌かなぁ。」
「お義兄さんはどうですか?」
「阿由葉にべったりのあつき?二人目がいる事わかってからはね、安産祈願だわ大変よ。それじゃない?夜は?優しいわよ。そうね、好きな方じゃない?10年もためてると、一度したら病み付きになる。祐貴君は絢ちゃんとどうなの?」
「愛しています。絢美は甘えてきます。」
「絢ちゃんらしいわ。でも、甘える時は甘えるけどしっかり者よ。お姉さんでしょ?」
「はい。」
「お姉さんだと思われたくないから甘えてる。絢ちゃんはかわいいわ。祐貴君を甘やかさない、上手いわね。」
「同級生はどうですか?」
「同級生はね、そうね、利点は対等でいれるかな?欠点は、対等すぎて、お互い甘えにくいかな。ま、かわいい人なんだけどね。」



テレビ、ラジオチェックは欠かさない。電話の対応もする。お昼は史奈が作っている。史奈は、安定はしかけているものの、少し悪阻がある、

「…う。」

血で染まる水道。祐貴は優しくなでる。

「…女性は大変です…絢美を苦しませていいのでしょうか?」
「悪阻はただ苦しいものじゃないわ。お腹にいる幸せ。げっそりしても、赤ちゃんを生む為のリスクなら嬉しい。そう思うはずよ。ありがとう、祐貴君。大丈夫よ。」
「……。」

阿由葉は心配そうに史奈にしがみついている。

「あゆ、心配なの?ごめんね。あゆはもうすぐお姉さんね。弟かな?妹かな?ほら、祐貴君、悠君が眠そうにしてるわ。隣の部屋のベッドに寝かせてきてあげて、あゆもそばにいてあげて?いい子してあげるのよ?」

阿由葉は頷く。


二人は仕事をしていると、

「悠真いる?」

祐貴の母が来る。母は史奈に頭を下げる。

「母さん…家大丈夫なの?」
「家事はきちんとしてきた
< 6 / 52 >

この作品をシェア

pagetop