一輪の花を君に。
「は?」



俺の言葉に、反応したのは意外にもここの医者である、七瀬先生だった。



「あなた達、5人で暮らして美空のこと守って行けるわけ?」




え?



どういうこと?




「七瀬先生!」





千鶴先生は、まだ言葉を続けようとした七瀬を口封じするかのように、七瀬先生を我へ帰らせた。





「すみません。」




そう言葉にしてから、七瀬先生はずっと美空の表情を見ていた。




けど、美空はずっと俯いていて、七瀬先生と目を合わせようとしなかった。
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