メガネの王子様
第4章

告白するんです




あっと言う間にきた修学旅行。

今はバスの中でドキドキと落ち着かない私。

新千歳空港から札幌までの約50分間、この状況を私は乗り切ることが出来るのでしょうか?

なぜかというとーーーーー

私の肩に…桐生の頭がっ、頭が乗っかっているのです///

陽葵や健ちゃんが気を利かせて隣の席にしてくれたのはいいんだけど、バスに乗るなり桐生が寝てしまって。

「つまらないな」なんて拗ねかけていたら、ユラユラとしていた桐生の頭が突然、私の肩にっ///

動けば桐生が起きてしまうから、じっとしているのだけど…

桐生ってば、男の癖になんかいい香りがするんだよね///

そっと桐生のモサッとした前髪に触れてみる。

………あ、意外と柔らかい髪質なんだ。

前髪と眼鏡の隙間から見える伏せられた長い睫毛を眺めながら、ここ数日の桐生を思い出す。

桐生が自ら私達のグループに加わってくれて…

皆んなの見ている前で私の手にキスをした。

「他の男の事なんて見んなよ。」

「あんまり…妬かせるな。」

ファミレスで言った桐生の言葉。

あれは…もしかしてヤキモチを妬いてくれたの?

自分だけを見ていて欲しいってこと?

私のこと「特別な存在」って言ってくれたけど、恋愛感情はないんだよね?

好きじゃないのに…なんであんなこと言うの?

し、しかもっ、耳を甘噛みなんてするし///

私、また期待しちゃうよ?

だって、桐生のことが好きなんだもん///

どんどん期待と気持ちが膨らんで、もうキャパオーバーしそうです。





ーーー私の気持ち

あなたに伝えていいですか?ーーー



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