いつだって君のことが好きで堪らないのに。




「もう、離して…っ!」




ドンッと先輩を突き放して走る。



「おい、待て…」



先輩の静止の声なんて聞かない。


教室まで行ってしまえばこっちのもんだ。



そう思って走るけど、ふと後ろを見たら誰も追いかけてきていなかった。




「…ははっ」



乾いた笑みがもれる。




そうだよね、先輩は私のこと好きじゃないんだから追いかけてくれるわけない、か。



明日から一緒に登校できなくなるのかなぁ



そう思うと少し…いや、ものすごく悲しかった。




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