常世(とこよ)の花嫁様
そう、私、橋本 塔子(はしもと とうこ)は、小さな頃から、人の目には見えない存在

妖(あやかし)が見えた

鬼、妖怪、神仏が見えるーーーその力の事を《見鬼》(けんき)そう昔の人達は言ったそうだーーー

今のは、人の、、、幽霊。

元々人間だった彼等は、人に近すぎて
生人と死者との区別がつきにくいらしく…結構な確率で普通に接してくる…


彼等に悪気はないんだろう
見える方がおかしいのだから
けど、端から見れば、いい意味だと、不思議ちゃん。
悪く言えば…頭イっちゃてる人、、、とあっさりレッテルを貼られるのがオチなので…
普段は目立たず、ひっそりをモットーに生きている。。。今のは、不覚だったな。。。

『あー、橋本さん、ちょっと疲れてるんじゃないかな?今日は先に上がっちゃっていいよー』

消えた男性の何もない空間を見て立ち止まって惚けている私に
店長がまたやってるな…とでも言いたげな顔で苦笑い気味に言った

慣れてはいるけど、普通にしないとっ!

塔子「分かりました。

じゃあお先に失礼しますね。

お疲れ様です」


店長『はい。お疲れ』
軽く一礼して、ファミレスのスタッフ用裏口から出る

ーーー
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