常世(とこよ)の花嫁様

夜鬼side(目覚め)

~夜鬼side~

一同『夜鬼様ぁぁぁぁ!!!』

ーーー?俺はーーー倒れたのかーーーまさか?

人間の女の血を、数滴飲んだくらいでーーー何でだ?

あいつと会った時、コイツがそうか...そう思った

ーーー何故そう思ったのか、ガッカリする反面、嬉しかった。
数滴の血が、何かを思い出せと、言っている気がする

*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜

『夜鬼、お前は、いつも1人だね?』

優しい、温かい、感覚ーーー
ーーー?何だ?今のは?

ーーー

遠い遠い昔だろうか?
孤独を、孤独と

気づいてしまったあの日から、、、

ーーー俺の時間は動いてなかったーーー

ーーー

雨でも雪でも、昼でも夜でも、、、飽きもせずに、毎日、毎日ーーー

神社に通うアイツを、何故か、目で追うようになってたーーー

いつも、願いを言わずに帰っていく、それの繰り返し


ひと思いに食ってしまえば、それでいい。。。

多分、霊力の高い、人の女はよほど、美味いのだろうーーー

だが、食わなくても何年でも、生きていける
化け物のこの身体に、食欲は、もはや何の意味も持たない

ーーーだから、却下だーーー

その辺に、捨ててしまえば、誰かに勝手に食われるだろう

だけど、何か胸糞悪りぃ

ーーーだから、それも却下ーーー

食欲、性欲、睡眠欲

今の俺には楽しみに感じる事は何もないーーー

目の前に広がるのは、いつもモノクロの世界

ーーーあぁ、花嫁にしようーーー

唯一、俺に残された楽しみと言えば

よく分からないこの分子を

手元に置いて、眺めていたら、

何か、面白い事に触れれるかもしれないという

未知への好奇心があるからだ

ーーー

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