常世(とこよ)の花嫁様

夜鬼side(迎え)

~夜鬼side~

塔子「ーーー夜鬼?」

驚いて見開かれた真っ黒の瞳が俺を捉えて

ーーー満開の笑顔の花を咲かせるーーー

泥がついた顔ーーー

傷だらけの身体ーーー

ぐっしょりと濡れて、透ける白い素肌

俺は、すかさず自分のマントでソイツの体を覆い隠した

姿を捉えた瞬間、、、どうしてか、俺の口が勝手にこいつの名前を叫んでいたーーー

塔子『目が、覚めたんだね!!良かった…本当に。。。びっくりした!』

再開早々、悠長なやつだ。。。

そして、しなびた一本の薬草を見せるーーー

塔子『あ、でも、、、これは、、、そうだ!僧正坊さんにあげよう!!!落ち込むと寝ちゃうんだって、、、しかも起こせないらしいよ』

俺の為に…ここまでしたのか?…コイツが?

ゴブリン『何だこの強そーな奴はゲソ、、、俺っちは、、、ここらで退散するゲソ...』

塔子『あ!コラ!!一緒に!!ついて来なさい!!!』

しかも、いっちょ前に、術を操ってやがるーーー

夜鬼「こっちだ...ちんたらしてっと、置いてくぞ」

そう言って、そいつの手をとる、、、

俺よりも少し小さな柔らかい掌には、小さな豆が沢山、出来てたーーー

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