【続】Slow Magic~その後の2人~
「このままさぼってデートしちゃえば?」
ゆかりがそう言いながら、私の顔を隆介の胸に押し付けた。
たばこと香水とコーヒーの匂いがした。
見上げると、隆介は睨みながら言う。
「ちゃんと授業受けろ。」
きゅんとする私を残して、隆介は私から離れて行く。
「隆介!!ごめんね。」
10メートルくらい離れた隆介に叫んだ。
振り向いた隆介は、周りにいる友達をキャーキャー言わせちゃうようなかっこいい顔をした。
口元だけ笑って、目は鋭いまま。
右手で髪をかきあげて、左手を上げた。
「許すと思ってんの?」
隆介は、門の前に停めたバイクにまたがり、去って行く。
どんなおしおきが待ってるんだろう。
期待してるバカな私……