生徒会の甘い罠
「あら!!全員手を挙げてるから決定ね。よろしく」


満場一致の拍手に照れ笑いを浮かべる。


この一年は赤城が主役のクラスになる空気が早くも出来上がってる。


…………俺は少し困るんだよなあ。


女子にワーワー言われるためになるんじゃない。


俺の中に納得していないことがあるから。


それを解決しないことには。


引っかかったまま卒業なんて出来ない。


解決のためにクラス委員長を一年に続いて引き受けようとしたが、早くも計画がパーだ。


「先生、提案ですけど、まだ時間ありますからクラス副委員長も決めましょう」


赤城の提案に笹尾先生の整った眉がピクリと動く。








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