生徒会の甘い罠
スマホ絡みの借りが続いているなあ。


さすがに柊君も人混みの中でも周囲を気にして帰っていった。


さあ、私の脳裏に浮かんでるお人はいるのでしょうか?


辺りをぐるりと…………。


ぐるりと…………。


…………私の目は良すぎるんですか?


どうしてすぐに瀬良様を認識出来るのでしょう。


わざとらしく立ち読みしてるからか?


「何してるんですか?」


「あら!!偶然だなあ。パトロール中ですよ」


その割にはちゃんとした格好だ。


「そっちこそ危なかったねえ。いざとなればーー」


「結講です。穏便に解決出来ました」


「知ってるからねえ」


「私もう帰りますんで」


「待ってくれよ。化粧品買ってくれって頼まれてるんだけど、さっぱりわからんから付き合ってよ」


「彼女さんと一緒に来ればよかったんじゃないですか?」


「海の向こうで仕事中なんだよ。頼むよ。ね!!」


瀬良さんのお願いにしょうがなく付き合うことにしました。


土壇場で買いものする思いが逆転してしまいました。


この予定外のゴールデンウイークはもうこないでいただきたいですね。








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