進メ!




男は面倒臭そうに振り向くと、金色の目で私を睨んだ。



「・・・・・・なんだ」

「こ、このまま助けてもらいっぱなしなんて、悪いです! お礼したいので、名前を・・・・・・」

「礼は要らない。そう言った。ランニングの途中なんだ。邪魔しないでくれ」



冷たい視線でそう言うと、彼は今度こそ走り去っていった。




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