夢男
プロローグ
「もう現実にはいたくない、夢から覚めたくない、夢の中なら僕はあいつらなんかに負けないのに、クソ」

気の弱そうな冴えない少年が保健室の
ベッドに腰掛け、ぶつぶつ言っている

髪の毛や制服に隠れてはいるが顔や腕には
痛々しい生傷が見え隠れしている

「せっかく訓練して夢をコントロールできるようになったんだ、現実なんか俺には価値がない」

そう言い残し少年は目の前に備えつけらているテーブルの上にあるペットボトルの水とポケットからとりだしたおびただしい数の錠剤を口に流し込んだ
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