片想い卒業します

「サッカー部のマネージャーの子で、棚橋さんって言うんだよ」


私も何度か森山君と棚橋さんが楽しそうに話しているのを見掛けてる。


「棚橋さんかぁ。可愛い子だよね」


「可愛いよね。人気がある子みたいで、彼女にしたくて狙ってる男子達が多いってウワサだよ。私も棚橋さんが森山君の彼女だってウワサを何度か聞いたことがあるんだ」


「まあ、同じ部活でマネージャーとくれば接点も多いし、ウワサになりやすいかもね」


今も森山君は棚橋さんと教室の入り口に立って話をしている。


フンワリとした優しい笑顔を見せる棚橋さん。


「美月、強力なライバル出現じゃない。あんた、これからどうするの?」


梨央は眉を潜めながら顔を近づけてきた。

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