一番星シリーズ~おまけSS
◇◇◇



「んー、いい天気!」



外へ出て、空気を胸一杯に吸い込みながら手を空にかざすように伸びをした。


朝はまだまだ肌寒くコートは手離せないけれど、これから優太とのデートだと思うと心がぽかぽかと温かくなる。



「早く来ないかなー」



時計を見ると約束した時間の10分も前で。


いつものことながら、早く外に出すぎちゃったかなと思う。


でも早く優太に会いたくて、いつも体が勝手に動いちゃうんだよね。


そんなことを考えていると、



プップー



とクラクションの音が響いてきた。


その方向へ視線を移すと、



「優太っ!」



優太の運転している車だった。



半月ほど前に納車された時、あたしまで嬉しくなって見に行ったんだ。


その時は走りはしなかったけれど、助手席には座らせてもらった。
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