それでもあなたが愛おしい。


「そんなことできません。

お嬢はお嬢です。」





「なんで?」





「それが決まりです。」






そう言われれば私だって何も言えない。






「うん、わかった。

明日いないのね。

うん、おやすみ。」






そう早口に行って扉を閉めようとした。






「では、失礼します。

結愛。」






「えっ?」






今、結愛っ言った!






決まりですとか言ってたのに結愛って言った!







そこに触れようと扉を開けるともうそこには心の姿がなかった。








< 26 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop