それでもあなたが愛おしい。
「そんなことできません。
お嬢はお嬢です。」
「なんで?」
「それが決まりです。」
そう言われれば私だって何も言えない。
「うん、わかった。
明日いないのね。
うん、おやすみ。」
そう早口に行って扉を閉めようとした。
「では、失礼します。
結愛。」
「えっ?」
今、結愛っ言った!
決まりですとか言ってたのに結愛って言った!
そこに触れようと扉を開けるともうそこには心の姿がなかった。