17のとしに

 今日も部屋にこもる。全て私が悪いから、自罰的に閉じこもると言うことにして可哀想なヒロインを演じている。その感情と闘うのが嫌だから、というクズみたいな理由でその思考からまだまだ離れることができない。真っ暗な部屋の中で、ただ眠り、罪悪感や死にたさと闘いながらまた眠る。学生だった時にあったなけなしの体力もほぼ無くなってしまっただろう。

 目覚めた。カーテンから日すら差さない。…また夜中なのだろうか。枕元にあるスマートフォンのロックを解除し、時間を確認する。3時45分。夜明けまで3時間ほどある。ああ、憂鬱だ。たまっているメッセージを返そうとトークアプリを開く。13件。人によっては100件まで放っておく人もいるらしいが、私はその感覚がわからない。睡眠以外の時間は何をするわけでもない廃人なので寂しさに負けて、返信や自分からメッセージを送ったりしてしまう。

「もう寝たかな?」
「おやすみ」
一番最後に見たメッセージは恋人である新井田春希から送られてきたものだ。ふふと思わず笑みがこぼれる。しかし、返信内容を考えているうちにさーっと頭の中が冷たくなっていくのを感じていた。
 春希も私と同じく高校を中途退学しているにもかかわらずきちんと働いてるし、当然だが引きこもってもいない。こんな16歳で学校にも通わず働きもしない私とは大違いだ。昨日もシフトが入っていただろうし、疲れているのを通知で起こすわけにはいかない。
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