嵐王


「泣かせてやんのぉ〜(笑)」


慌てる二人を見てケラケラと琥珀が笑う。


「少なくとも琥珀にだけは言われたくないと
ここに居る全員が思っていると思いますよ?

貴方は女性に対して毒舌ですから。」


「言えてる〜(笑)
まぁ、思ったよりも怪我が軽くて良かったね!」


【それで、襲った奴の顔は見たのか?】


紫苑の質問に二人は視線を下ろす。


「すんません…声は聞いたんスけど……。」


「俺もです…。」


手掛かりは何も無かった。


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