初恋に捧げる私の恋の歌

昔の話


「愛生。」



「はい」



「お前は、なんで、男がダメなんだ?」



親友の3人にも、話したことがあるが、



全てではない。



でも、この人なら、



「私のほんとの名前は、
秋月 愛生(あきつき まい)と言います。」



先輩は何も言わない。



静かに、呼吸だけが響く。



話しても、いいだろうか



私の秘密。



「秋の月の元に、愛して生きるか、
いい名前じゃないか」



っ、



涙が、溜まる。



枯れたものが溢れてくる。



「私には、父がいます。
秋月の名を持つ父は、別居していて
母は、秋月の父が大好きなんです。


私は、父を知りません。


母が私を産んだ瞬間、
父が秋月家に帰ってしまったんです。



父と母は駆け落ちしており。
父は大財閥の秋月グループの一人息子で
必ず家を継ぐという重圧から逃げたして
仲良かった母と逃げ出したんです」



よくある話。



政略結婚がいやで、逃げ出して、
地理に詳しい女を使い逃げ出す。



よくある事だ。



ただ、父は一般世間を知らなすぎた。



「母と駆け落ちした父は、
金は湧いてでるものじゃないと言うことを
知りました。


そして、一般人として働けなかった父のため
母は朝から夜まで、夜の仕事に浸かりました。



父は好きだった家事で母を支え、
母は男の人に媚を売って父を支えました。



そんな生活が数ヶ月続いた時、
母は私を身ごもりました。」



母は、最悪のタイミングで私を身篭った。


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