自殺カタログ
謝罪
理央に恐怖を抱いた翌日、あたしはモヤモヤとした気分のまま学校へ向かっていた。


理央は晃紀の事も殺す気だ。


だけどあたしはそれを避けたいと思っている。


どうしればいいのだろう?


少しだけ悩んだけれど、答えは簡単だった。


カタログを持っているのはあたしなのだ。


誰を殺すか選ぶ権利はあたしにあるはずだった。


そもそも、あたしがイジメにあい、自殺を図ろうとしたからこそ手に入れることのできたカタログだ。


理央のものではない。


そう思うと、急に心は軽くなった。


晃紀を殺す必要はない。


あたしは晃紀と2人で幸せになりたいんだと、理央に伝えればいいだけだ。


その考えに行きついて教室のドアを開けた時、アンミが立ち尽くしているのが見えた。


アンミが立っている場所は、昨日までアンミの机があった場所だった。


それが、今は机も椅子もなくなっている。


クラスメートたちはアンミの様子を見て小さく笑っているだけだった。


あぁ。


昔あたしもあれをやられたなぁ。


あたしは自分の席に向かいながら思い出していた。


学校に登校してくると机と椅子がなくなっているのだ。
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