自殺カタログ
その時
翌日。


アンミは松葉づえを付きながら登校してきた。


こんな状態になっても登校してくるアンミはさすがだと思う。


学校へ来ればイジメられることがわかっているのだから、休んでいればいいのにとも思った。


だけど、きっとアンミのプライドがそれを許さないのだろう。


アンミ教室に入って来た瞬間、教室内は静かになった。


みんながアンミに注目している。


アンミはクラス全員が敵だという様子で睨み返す。


そのまま誰にも挨拶をせずに机に向かった。


机の前で立ちどまる。


アンミの机にはマジックで『裏切者!』と、大きく書かれている。


書いたのは百花だった。


百花はわかりやすい笑顔を浮かべてアンミを見ている。


アンミはわずかに百花へ視線を向けたが、無視して席に座った。
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