自殺カタログ
あたしは龍輝とも百花とも本気で仲良くするつもりなんてない。


許すつもりだって少しも持っていなかった。


「そんな事よりさ、百花のサインも手に入れてもういつでも実行に移す事ができるんだよ」


あたしは気を取り直してそう言った。


「全員分揃ったってこと?」


「そう」


あたしは真剣な表情で頷いた。


「芽衣はどういう順番でやりたいの?」


「あたしは……龍輝は一番最後にって思っているよ」


「やっぱり、そうだよね」


イジメの根源のすべては龍輝にある。


その龍輝を簡単に殺すわけにはいかなかった。


ジワジワと追い詰めるように、ゆっくりと恐怖を味あわせてやるのだ。


あの龍輝の表情が恐怖に歪んでいくのを想像すると、自然と笑顔になっていた。


「それなら登や涼太を利用するいい方法があるよ……」


理央の言葉にあたしは耳を傾けたのだった。
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