自殺カタログ
二つ目のおにぎりを口に運んだその時だった。


慌ただしい人の足音が聞こえて来たかと思うと、その勢いのまま教室のドアが開かれた。


教室にいた生徒たちの視線はいっせいにそちらを向いて、教室のドアを開けた先生はあたしを見ていた。


「大変だ小橋! お母さんが救急車で運ばれた!」


切羽詰った担任の声に、あたしは残りのおにぎりを床に落としてしまったのだった。
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