彼女は心に愛を飼っているらしい





茜色の空にどんよりとした雲が交じって、外が薄暗くなっていく。ああ、もうそろそろ陽が落ちるな。

ぴんっと張り詰めた空気を感じながら僕はそんなことを考える。


すると彼女は言った。




「私はね、心に愛を飼ってるの」





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