キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】


「いいね、そうしよう」


両方やればいいと提案すれば、友達は賛成してくれた。それも飽きてくると次は遊具を使った遊びをする。


これは小学5年から使用を許されるものだけど、大抵6年が占領していて俺達は5年なのに使ったことがあまりない。


でも今日は珍しく6年がいなくて、思いっきり遊べた。


「なあ、5時半だぞ。帰ろう」


「まだ明るいし遊べるって」


遅くまで一緒に遊びたいと誘うのはいつも俺。家に帰るくらいなら、友達といたかった。


「藍は家に帰るのが遅くても怒られねえの?」


「俺なんか、母ちゃんにすっごい怒られんだぜ」


「うちは父さんが怖いよー」


だよな、皆の家はそうなるよな。


俺は遅くならないようにとは言われるけど、実際帰りが遅くなっても注意されないんだ。


お父さんにも、お母さんにも。

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