朧咲夜ー番外篇ー【完】


流夜の仕事は、一応日曜定休なのだが、事件が起これば出なければいけない。


なので、休日出勤すれば平日に代休が出る。


咲桜は法律事務所の務めなので、同じように日曜定休。


土曜日は仕事の都合により出勤になったり休日になったりする。
 

夜々子は来年度から職場復帰だ。


在義は短期でまとまった休みを、何回か取るようにしたそうだ。


さすがに育休という長期の休みを取ることは無理だった。


「よく泣かないな」
 

咲桜の隣で柵に腕をついて流桜子を覗き込んで、流夜は呟いた。


赤ん坊はよく泣いているイメージがあったが、流桜子はあまり泣かない方のようだ。


夜泣きもしないと、夜々子が言っていた。


「でも元気だもんね? 流桜」
 

咲桜は妹の顔の前で小さなうさぎの人形をふりながら、ふにゃけた顔をしている。


「咲桜ちゃんもそうだったわよ? 誰が抱っこしても嫌がらないから、みんなに可愛い~って言われてたわ」

< 107 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop