幾久しく、君を想って。
誰かを再び好きになる権利なんて私にはない。

誰かの好意を受け取り、新しい関係を築いていく勇気なんてない。


松永さんとのことは今後一切、何も無かった…と思って過ごす。

彼の気持ちも何も聞かなかったし、言わなかった。


私は拓海の母親だけでいいんだ。

好きだと思える相手は、別れた人だけでいい。




「いいんだから……」



そうしよう。
そうでなければ駄目だ…と唇を嚙みしめる。


蘇った過去を思い出しながら、一人で蹲って夜を明かした。



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