強引な恋は強引な君から始まった
- 2話 -



太陽が西に沈みだす時間は特にすることもなく資料の整理をよくする



「失礼します。橋爪祐征さんはいらっしゃいますか?」


「あ、俺ですけど」




軽くパーマのかかった茶髪のロングヘアーの女性が訪ねてきた


どっかで見たことある顔だな。




「昨夜はどうもありがとうございます。こちら大したものじゃありませんが、お礼の品です」




あぁ、昨日助けたあの人か。


あの後家まで送ると言ったのだが駅まででいいと言われ途中でわかれた


危険な目に合わないか心配だったが杞憂だったな




「そんな。警官として仕事をしただけですのでこれはお持ち帰りください」


「そうですか。…あの!急にこんなこと言うのも不躾だとおもうのですが」


「?。はい?」




頬を赤く染め、恥じらいだした彼女


もしかして、帰り際に何かあったのか?





「…っ。一目惚れです!お付き合いしてください!」


「………はぁ!?」





警官を馬鹿にしてるとは思えない真面目な顔でそんなことを言われたら戸惑って仕方がない



いや、これはよく聞く吊り橋効果ってやつだ。


昨日あんな事があったばかりだから自分の気持ちがわからなくなっているだろう






「その、すみませんが。昨日のことで記憶が混乱してるんだと。」


「違います!私は真面目にあなたのことが好きなんです!」


「そうだとしたら悪いですがお気持ちにはお答えできません」






むこうが俺を好きだとしても俺は違う


あったばかりの人とどうこうなるなんて考えられない





「じゃあ!連絡先だけ交換してください!」


「すみませんが。そういったことはできないんです」


「交換して貰えるまで、私。帰りませんから!!!」






バンっと強く机を叩いてずいっと俺の方へ顔を近づけてくる


その目からは断固として動く気はないといった彼女の意志がうかがえる





これは。





めんどくさい女に捕まった。




< 2 / 11 >

この作品をシェア

pagetop