イケメンエリート軍団の籠の中



舞衣はそのビルの前で、何回もほっぺをつねった。
そして、プリントアウトした採用通知と初出勤の日程とその他もろもろの書類に、もう一度目を通す。


「舞衣、大丈夫…
あなたは、EARTHonCIRCLEに採用された…
嘘でも、夢でも、間違いでもない…

勇気を出して前へ進んで、一歩を出して…
そうじゃなきゃ、時間に遅れるよ~~~」


舞衣は自分に何度もそう言い聞かせ、大きな重厚感のある外国映画に出てきそうな回転扉の方の進んで行った。
振り向きもせず、人の波についていく。

とにかく、エレベーターに乗らなくちゃ…

そのビルのエントランスは、舞衣が知っている高級ホテルのどのエントランスより豪華だった。
でも、今の舞衣には、そこを見回すほどのそんな余裕もない。

とりあえず、一番多くの人が並んでいるエレベーターホールに辿り着いた。
舞衣は女性社員の服装をチェックする。

結構、普通の格好してるんだ…










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