光ることを忘れた太陽。

「なんで?嫌いって、言って、よぉっ……!」


あんなにひどいことしたのに。


それは、笑って許せることなんかじゃないのに。



「田代だって傷ついてるのに、咲希は許せるの?」


あたしのせいで、苦しまなくていい人が苦しんで。


何もしてない人が巻き込まれた。


……あたしは、疫病神だ。



「もちろん、桜蘭が尚にしたことは許されないことだと思うよ」


落ち着いて話す咲希の声が、心に刺さる。


……ほら、やっぱりそう思ってるじゃない。



「でも、尚は桜蘭のこと恨んでなんかないよ」


なんで?


なんでそう言い切れるの?


そんな保証はどこにもないのに。



「桜蘭、尚に言いたいことあるんじゃない?」


そう言って咲希はあたしの前で、笑顔を見せた。


まるで隠れてた太陽が顔を出したときのような、優しくてあたたかい笑顔。



「でも……咲希はそれでいいの?」


咲希だって話したいこと、いっぱいあるだろうに。


あたしを優先してくれるの?
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