光ることを忘れた太陽。

「バレバレだぞ」


そう付け加えた隼は、俺の顔を覗き込む。



「咲希はバレンタイン、誰かに渡すのかな……」


そんなの、考えるだけで辛い。


俺の中の黒い影が顔を出す。



咲希はいつになったら俺に目を向けてくれんの?


俺、もう……待ちくたびれたよ。



すると、俺の暗く俯いた様子を見てなのか、隼はこう言った。


「それなら、咲希に直接聞けば?」


という隼の提案。



そっか。その手があったか!


……って!



「無理だろ。そんなの」


聞けたら苦労なんてしてねーよ。


「なんで?」


隼は間髪をいれずに言葉を返す。
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