ご褒美
火のついた身体で残りの業務をこなすのはつらくて、ほんと泣きそうだった。

前々回のときは首筋に思いっきり噛みつかれた。

悪い子には悪い子だって印が必要だ、って。

あまりにも目立つから肌色湿布貼って誤魔化してたら、それもダメだって剥がされるし。

……でも。

そういうお仕置きに喜んでる自分がいる。

「……はぁーっ」

じーっと私を見つめていた顕吾だけど。

大きなため息をつくと、またデスクの方に向き直ってしまった。

……えっと。
あの?

「……お仕置き、は?」

「は?
亜梨紗はドMだからお仕置きしても喜んじゃうし。
意味ないだろ」
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