溺愛妖狐ひろいました


「でも・・・、亜子と仕事できなくなる方が嫌だから、我慢する」

「・・・そっか」

「だから亜子、許してくれる?」




伺うようにうるうるさせた瞳で見上げてくる。
だから、その瞳に弱いんだって。

でも、本当に反省してるみたいだし。




「・・・わかった。今度からあんな態度は取ったらだめだよ?特に仕事中は!」

「うん」

「それに、遊佐先輩は仕事面ではすごく先輩なんだからね。失礼な事言ったらだめ」

「・・・うん」

「それから、私に必要以上にベタベタしてくるのもだめ」

「え!?なんで!?やだ!」



やだって・・・。
駄々っ子じゃないんだから!




「仕事にいってるんだから。それに、人前でそういうのは普通はしないの。恥ずかしいでしょ」

「おれ、平気だもん」

「私が平気じゃないの!」



そうでなくても、ミコト目立って注目されてるのに。
女の子の嫉妬は恐ろしいんだから。



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