溺愛妖狐ひろいました
「シロと、また一緒にいられるの?」
「監視のためだと言っているだろうが、馬鹿者」
「でも、一緒なんだよね!」
尊はなんだか嬉しそう。
もともとは、自分を捕えに来た人なのに・・・。
それでも、尊にとっては大切な人なのかな。
人というか、妖狐だけど。
「もう一つ、条件がある」
「条件・・・?」
「尊」
白銀が、尊をまっすぐ見据え名を呼んだ。
尊がピクッと神妙な表情になり、白銀を見返す。
「お前の過去を、隠すことなくすべてこの女に話せ」
「え、ちょっと、別に私は知らなくても・・・。尊が話したい時でもいいんだし・・・」
「いっただろう、条件だと。これがのめないのなら強制的に連れて行く」
「な、なんで」
そんな強引な事。
話す必要なんてあると思えない。