奥様は整形美人!?
「佐々木さん…」

図々しく美姫の腰に手を回しているのは、間違いなく佐々木さん。

「櫻井か!」

そう叫びながら、人懐っこい笑顔で俺を抱き締めた。

…どこまでも暑苦しいキャラだ。

「はじめまして。妻の美姫です。今ご挨拶に伺う所だったんですよ。」

美姫は、佐々木さんに爽やかな笑顔を振りまいた。

佐々木さんが、その美姫の笑顔を見た瞬間、俺を掴む手を緩めたのを、見逃さなかった。

サッと佐々木さんから離れた。


「美姫さん…キレイな人だなぁ…櫻井。」

「そうですか?」

俺は素っ気無く答えた。

美姫は予想通りの反応に満足そうに笑顔を浮かべていた。


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