イジワルな彼とネガティブ彼女
意地をはってしまった
年末年始の休みが終わり、新年最初の出勤日。


美和はさっそく、宏介さんと連れ立って出勤していた。


「美和、宏介さん、おはよう」


「おはよー、莉子」


美和の声、はずんでる。


「今まで多少遠慮していたんだろうけど、これからは堂々とできるもんね」


「そうなんだ、これからそれぞれの部署へ報告に行ってくるから」


「いってらっしゃーい」


・・・美和と宏介さん、お似合いだな。



楓さんは今日帰国する。


大手は休みも長くて、うらやましい。


楓さんから連絡が入るかもしれないって思って、朝から何度もスマホを見てしまう。


だけど、夜になっても、連絡はなかった。


まだ、今年になって一度も、声を聞いてないのにな。


忙しいなら、電話じゃなくてメールでもいいのに。


無事に帰国したかどうかだけ、知りたいのに。




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