イジワルな彼とネガティブ彼女
こじらせてしまった
足立くんは、無言でスタスタ歩く私の横を、黙ってついてきた。


楓さん、今日もかっこよかったな。


でも、追いかけてはくれないんだ。


もう、ダメなのかな。


初めて自分から好きになった人なのに。


初めてを許した人なのに。


考えても考えても答えの出ないことばかり、頭の中をグルグルまわっていた。



「莉子さん、少し座りませんか」


そう言って足立くんが私の腕をつかむまで、ずっと歩き続けた。


気づくと、展示場の最寄駅を通り越して、隣の駅まで来ていた。


足立くんは、近くのベンチへ私を座らせた。


「莉子さんを好きな俺が、こんなこと言うのはおかしいですけど。


本田さん、話があるって言ってましたよ。


なにか、理由があるんじゃないですか?」


「・・・もういいんだ、なんかね、疲れちゃったから」


ベンチは街灯に照らされていて、ほんのり明るい。




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