イジワルな彼とネガティブ彼女
考え事しながら走ってたら、路駐してた1台のドアが突然開いた。


狭い一方通行の左側に停まっている運転席のドアが、もうすぐ全開になる。


私は、車の右側すれすれを通りすぎようとしていたから、このままだとドアにぶつかってしまう。


わー、間に合わない!


一瞬見ただけで、高級車だってわかったから、ぶつかったら弁償できない。


それに、なんか怖い人が乗ってそうな車種。


とにかく、ブレーキかけなきゃ!


急ブレーキかけて、キキー!ってけたたましい音をたてて、なんとかドアにぶつからずにすんだ。


すんだけど。


私はチャリから振り落とされ、顔面をハンドルに強打して、腰から地面に落ちた。


痛いなんてもんじゃなくて。


大人なのに涙が出て、声も出せずに動けなかった。


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